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2013年第34号より2013年第32号より

【寺島文庫塾 活動紹介】
第3回 アジアの安心・安全に関する技術基盤研究会
 

 2013年10月4日(金)、文庫Caféみねるばの森において、日本ロボット学会主催による第3回「アジアの安心・安全に関する技術基盤研究会」が開催されました。本研究会は、日本の産官学連携により、アジアの災害に関する技術基盤プラットフォーム構築及び交流を如何に進めるべきかを考察するために2013年1月に設立、第3回となる今回の研究会のテーマは、「災害対応とライフケア」で2名の発表者がプレゼンテーションを行いました。当日の模様に関しては、北海道大学大学院情報科学研究科准教授の田中孝之様よりご寄稿を頂きましたので以下掲載いたします。

【寄稿】 田中孝之氏 (北海道大学大学院情報科学研究科准教授)

 1人目の発表者である産業技術総合研究所の大場光太郎氏は、「気仙沼絆プロジェクトにおけるライフケア」と題した講演を行いました。その要旨は、気仙沼市の仮設住宅にて実施されているロボット技術を活用した被災者の生活支援に関する事例と今後の可能性についてでした。例えば、トレーラーハウスや浄化槽などのインフラ設置と、ライフケアのためのロボット技術、通信技術を適切に使用することにより、仮設住宅の住民に社会参加の機会を提供することが可能となります。また、社会参加レベルをより向上することにも貢献できます。こうしたロボット技術の応用によって、仮設住宅における生活を余儀なくされている住民の「積極的活動レベル」と「生体機能レベル」の低下を抑制することが可能となり、廃用症候群の予防ともなり、ひいては住民間のコミュニティを維持することも期待できるのです。こうした分野にロボット技術が有効活用されていることが大場氏より紹介されると、住民と一体となって取り組む活動の将来における可能性に、参加者から多くの質問が相次ぎました。
 次に、北海道大学の田中孝之からは 「軽労化スーツによる生活復旧支援」と題する発表が行われました。具体的には、震災後の瓦礫残土除去にあたるボランティアの身体ケアに筋力補助スーツが活用された実例が紹介されました。そして、震災後の迅速な対応が可能な体制の在り方を巡り、その中に占める技術の重要性について説かれました。
 日本の誇るロボット技術が災害対応に役立つこと、さらにはアジア・世界に貢献していくことを目指し、寺島文庫を舞台として社会政策など多様な分野とのシナジーが拡がっていくことが期待されます。